「影武者にやらせた」で約5000万円をだまし取った詐欺

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2020年10月22日の出来事です。奈良県警西和署は、内縁の妻の父親から約5000万円をだまし取ったとして、同県王寺町王寺2の無職である笠原善和被告(39)=傷害などの罪で公判中=を詐欺容疑で再逮捕しました。

ちなみに笠原容疑者は既に3度逮捕されています。

引用元を知りたい方はこちらの記事ご覧ください。

「影武者にやらせた」で約5000万円をだまし取った詐欺

容疑の期間

2017年10月~2020年7月(約3年間)

容疑の内容

DIR EN GREYというビジュアル系バンドのボーカル【京】になりすまして、「所属事務所オーナーに通帳をとりあげられて、お金が無くなった」と嘘をついた。

容疑中の被害回数

142回

詐欺容疑の被害者

内縁の妻の父親(61)

何故バレなかったのか?

奈良県警西和署によると、内縁の妻とその家族はこのロックバンドがテレビ出演する際に

「今日は体調が悪く、影武者に出演させた」

と言い、本人と信じ込んでいた。

又、DIRのボーカル京氏の首に、笠原容疑者と酷似したタトゥーがあることで信じ込んでしまったようだ。

ここまでが序章です。

ここからが、何故このような詐欺に引っかかってしまうのか考察します。

「影武者にやらせた」を信じる?

この事件の内容の特徴的な発言は間違いなく「影武者にやらせた」でしょう。

普通は、信じないと思いますがポイントが幾つかあります。

詐欺にあった理由①「内縁の妻」

どういった出会い方をされたかはわかりませんが、内縁の妻であったからこそ疑いにくい状況であったことは間違いないでしょう。

しかも、内縁の妻ということは正式に婚姻届けを出していませんので個人情報がわからなかったこともポイントのうちの一つでしょう。

詐欺にあった理由②「首のタトゥー」

日本の社会ではタトゥーを見かけることはあまりありません。多様性を認める社会になりつつあるとはいえ、タトゥーに関しては温泉や娯楽施設などで入場禁止されているところもまだまだ沢山あります。

従って、「首」に「同じタトゥー」が入っていることで信じやすい状況であったのかもしれません。

詐欺にあった理由③「DIR EN GREY」というロックバンド

笠原容疑者の年齢的にも、DIR EN GREYは青春時代を共にしてきたロックバンドでしょう。当時はGLAYやラルク、黒夢などのロックバンド全盛期です。(1997年ごろ)

今でこそ、ロックバンドの名前はほとんど目にしなくなりましたが当時は音楽番組で目にしない日は無いほど毎日のようにロックバンドが出ていました。

DIRは若干他のロックバンドよりデビューが遅く、世にあまり知られていないのもポイントだったのではないでしょうか。(名前は知っているが、メディア露出がほとんどなかった)

詐欺にあった理由④ロックバンドは顔が把握しにくい。

ただでさえ、メディア露出の少ないDIR。ボーカルとは言え、ロックバンド(ビジュアル系バンド)は化粧を多用するので、似ているかもしれないと信じさせるだけの効果はあるようです。

つまり詐欺を褒めるわけではありませんが、DIRを選択したのは非常に賢い選択だったと言えます。

詐欺にあった理由⑤影武者を信じなければならなかった理由

実際に詐欺にあったのは、内縁の妻の父親です。

娘が連れてきた男性を、詐欺師呼ばわりしにくいことや、「嘘かもしれない」と思っていても踏み切れなかったなどの背景があるのではないかと考えられます。

信じさせたポイントまとめ

  • 内縁の妻の父親 
  • DIRというロックバンドの特性 
  • 首のタトゥー

嘘かもしれないと思っていても、ひっかからざるを得なかったのかもしれません。

特に家族を利用するというのは今後も色々な所で活用される可能性があるので、何か困ったことや詐欺かなと思った場合は、信頼できる人に相談してみましょう。

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